「盛岡さんは教えるのが上手ですね。」 「そうですか?」 「はい、自分でも綺麗になってきているのが分かります。」 綺麗になってないと思うけど… まあ喜んでもらえるならなによりだ。 「すみません、上手に教えられなくて。」 「いえ! 佐伯先生のお陰でここまで綺麗になったんですから。」 「綺麗…?」 確かに汚くはないけど、綺麗とは言い難い。 佐伯先生はニコニコしながら準備室へ戻り、冊子を持ってきた。