それから特に変わったこともなく、平和な日々を過ごしている。 人にもぶつかっていないし、部活でも集中して字を書いている。 朝坂先輩も上達はしないけど、楽しそうだ。 そして、佐伯先生はにこにことその様子を見ている。 「先輩、ここもうちょっとゆっくり書いたら良いと思います。」 「なるほど。」 先輩がどれだけ頑張っても上達しないので、私もアドバイスするようになった。 先輩は素直に受け入れてくれる。