「何があったの?」
流と守谷クンがいなくなってから、冬嘉に聞いてみた。
単刀直入過ぎた?
「二人……ケンカ?悲しそうな顔してるし」
「……そんな事ないよ?」
そう言った冬嘉の顔は、やっぱりどこか悲しそうで、寂しそうだった。
今日1日で、どれだけいろんな表情を見てきたことか。
「あたし達、会ったばかりだけど、友達ってやつでしょ?話してみて?」
「……ありが…と…」
冬嘉は泣きそうな顔してお礼を言った。
「んーん。大丈夫?」
「……うん。あのね……」
冬嘉はゆっくりと話してくれた。
観覧車での出来事。
ケンカしちゃった事。
謝らなきゃいけないのに、中々口から出てこない言葉。
知らなかった。
ストラップを買っててくれてる事。
しかも、流が提案したんだって。