【流♂side】




「つ、疲れたー………」



確かに。



目の前にそびえ立つ観覧車を見上げながら、海宝がため息混じりに言う。



そして心の中で、俺も同意。



津戸グループやら、麻生とかいう奴とかやらで、ここまで辿り着くのに時間がかかってしまった。




「今度は絶対間違えないからっ!!」



絶対に間違うなよ?


さすがに観覧車はマズイだろ。



「次の方、どーそ!!」

「じゃ俺ら先行くわ。行くぞ」



守谷が海宝の腕を掴み、観覧車に乗り込んだ。



これでどう頑張っても間違えようがねぇな。



コイツも呑気に手を振っている。



「いってらっしゃい!!」



守谷と海宝が少し上がったところで次は俺たち。




「次の方どーそ!!」

「行こ?」

「ん」




軽く返事をしながら、俺は考えていた。