流は意味深にそう言うとあたしに、



「今何時?」



と聞いてくる。



自分で携帯見ろよ、とか思いながら携帯を開く。




「……10時前だけど?」

「丁度いい時間じゃん」

「は?」



訳が全く理解できていないあたしに、流はニヤリと笑って。




「俺らもお泊まりすんだろ?」

「はっ?!」



どどど、どぅわれが(誰が)そんなこと!?!?









「だってほら、そのストラップ見せつけてんじゃん」

「…………。」




あたしはゆっくりと視線を携帯に向ける。












「ばば、バッカっ!!!!しないっ!!!!」

「ノリ悪」

「こんの、ドアホ!!!!」

「ああん?(怒)」







あたしの手元では、黄色い“H”の文字が光った。






    【完】