そこで、私のケータイの着信音がなった。
「あっ、ひろからだ!」
私は電話に出る。
「もしもしー?ひろ?あっ、そーいえばひろたち、どこ行っちゃったの?
さっきまで私たちの前にいたのに。」
“お前らが話ばっかして、立ち止まってるから!どーせまだ駅にも着いてないだろ!”
「ごめんって。そーだけど、でもひろたちも歩くの速いよ。」
“捜したんだからなー!”
「えっ!そーだったの!?それはごめん!」
そこで、笑実ちゃんが私からケータイを奪い取って、
「ごめん私、笑実。ちょっと今日はむぎちゃんにある極意を教えなきゃならなくなっちゃったから、先に帰っててくれない?それから、柊斗にも謝っておいてね。」
“ちょ、極意?なんだよそれ!おい、笑実?”
そう言って笑実ちゃんは電話を切った。
「奪い取ってごめんね。さ!カフェ行くよ!」
「今から!?」
「そう!むぎちゃんに、“恋の極意”教えてあげる!」

