「あっ、私は麦原紬です!
中学の頃は皆から“むぎちゃん”って呼ばれてたよ。よろしくね。」
私はにっこり笑った。
「うん、じゃあむぎちゃんで。」
「じゃあ私も麻葵ちゃんで!」
そう言うと麻葵ちゃんは柔らかく微笑んだ。
お上品でそれに美人だ。
私、麻葵ちゃんの笑顔好き!
「紬、前つめるよ。」
柊斗が後ろを向いたままの私に教えてくれた。
いつの間にか、柊斗とその前の人の間に、隙間ができている。
「あっ、柊斗ごめん!ありがとう。」
「どーいたしまして。よかったな。早速友達できたじゃん。」
「うん!」
いつの間にか1組から入場していたのにもう7組が入場するところまできていたみたいで、私たちは拍手と吹奏楽部の演奏に包まれながら入場した。

