「おほほほ、佳奈さん、やっぱり私たちは隣の車両に乗りましょうか~!」
「そうね!絢音さん。何かあっても大翔がいるからきっと大丈夫ね。
おほほほほ、そしたら行ってきまーす。また後でね~!」
「紬、降りる駅間違えちゃダメよ?じゃ、また高校で~。
大翔くん、こんな鈍感娘でごめんね~。」
そう言ってお母さんたちは、何故かニヤニヤしながら、隣の車両に行ってしまった。
「お母さんたち、どーして隣の車両に行っちゃったの?」
ぎゅうぎゅうの電車に乗って言った。
「さ、さー、どうしてだろーな?」
「おーい、ひろくん?目がめっちゃ泳いじゃってますよ~?」
ひろは、私を庇うように私をドア側に立たせて、私の前に立ってくれている。
「やっぱりここぎゅうぎゅうだからお母さんたち隣行っちゃったのかな?」
私は自分で納得のいく答えを導き出した。
「そーかもなー。」
よし、当たりだ!

