「いよいよ今日から高校生だね!」
「おぅ、お前はまだまだ高校生に見えねーけどな。」
そう言って、ひろは笑った。
「むぅ…!そんなことないし!れっきとした高校生だし!
ひろはいーよね!背高いし、優しいからモテるもんね!十分高校生だよね!」
私はむくれてプイッとそっぽを向いた。
「ごめんごめん、でも俺モテねーよ?」
「そんなことないよ!男子がカッコよくて性格も良いとか、すぐ皆好きになるって、笑実ちゃんが言ってたよ?」
私はひろの方に向き直った。
「俺、そんな優しくないし…。
っていうか、むぎは誰にでも言うのか…?」
「優しいよ?ひろは。?何を言うの?」
「…優しいとか、背高いとか。」
「…あぁ!言うわけないじゃーん!優しいのは、ひろが優しいから言うんだよ?
カッコいいって言うのも、ひろがカッコいいからだよ?
…でも、背高いっていうのは、結構言ったりするかなぁ…。
私より背高い人、いっぱいいるからね~。(笑)」
私は、何も言わないひろが心配になって、ひろの顔を見上げた。
「ひろ?どーしたの?」
「…はぁ…。ったく、お前は…。
まぁ、嬉しいから許すか。」
「ひろ?何か怒ってた?ごめん?私何かした?」
ひろは怒ると無言になるから、怒ってたのかと気になって尋ねた。

