十月桜

そう思いながら男の子の後姿を見つめる。


「着いたよ。ここ」

「つ、着いた……。ありがとうございます!」

「ほら、入学式なんだろ?早く行きなよ」


わ、分かってくれてたんだ。


「もう道に迷わないようにね。じゃあ」


男の子はそう言い残すと、スタスタと歩き去っていく。


「本当にありがとうございました!」