十月桜

「じゃあね。桜小路さん」

桜庭くんは背を向け黒猫とともに歩いて行く。


行っちゃう……。

もう桜庭くんと話せないかもしれない。

そう思うと勝手に体が動いていた。


「桜庭くん……っ!」

勢い余って桜庭くんの腕を掴んで。


「私……桜庭くんの事、もっと知りたいんです……っ。
だから、また会えませんか……?」


「……え…」