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明日で、あの人は毛筆を辞めてしまう。

─何時に行く?─

今日も、あの人は時間をきいてくれた。
でも…。私は、会うのがこわかった。
あの時、会ってれば今は変わったのかな?
私はまた、嘘をついた。

─分かんない。─


しばらくして、あの人からLINEがきた。

─やっぱり、付き合おう。─

嬉しかった。私たちは付き合うことになった。でも、学年が違うから1度も会えなかった。時間が経って、自然消滅してしまった。

あの人は、中学生になった。私と同じ中学校。もう、話せないのかな…。

ある日、
私が学校から帰ろうとしていると、あの人が、『ばいばい』って、手を振っていた。
誰に言ってるんだろ…と周りを見ると私しかいなかった。
びっくりしたけど、嬉しくて、私も手をふりかえした。
それからあの人は、私とすれ違うたびに、手をふってくれるようになった。

また好きになっちゃうじゃん!


あの人に、彼女ができた。私はショックだった。その子は私の後輩で、私の2個年下。
名前は莉心(りこ)。
私はあの人に、

─もう、手ふらなくていいよ。─
っていっちゃった。完全に嫉妬だ…。
あの人は、

─分かった。─
って。りこはすごく可愛くて、いい子だから。諦めなきゃ…。でも…。私の方があの人のこと好きだもん。ずっと前から、大好きだもん。