ガシャ 「はい、古本屋『松岡』です。あ、先日はお世話になりました。あ、いえどうも。はい、あの件について。あ、え? 本当ですか。はい、ありがとうございます。はい、ではお伝えしておきます。失礼します」 ガチャと電話を切った。 彼は、満面な笑みで私に言ってきた。 「陽―琉。ちょっと来て」 彼は人差し指でちょいちょいとこっちへ来てアピールをしてきた。 私は、古本の整理をしていたので、駆け足で彼の所へ行き話しかけた。