諦めた夢を古本屋『松岡』が叶えます


「俺はネコと一緒にいないと、じんましん出来ちゃうの。この前は仕事でネコ持ってたら怒られたからね。その時は俺の友達に見てもらってるよ。一番信頼できるからね。店にいるとどっか行っちゃうし、ヤダから」

 ピヨを仕事場に持って行くのはどうかと思うが、やっぱり松岡さんは、自分でピヨを守ってやりたいんだな。

 店にいる時は、私がピヨを見守ってあげられるのに。

まだ、私信頼されてないな。

「そうだったんですか」

「あ、今日いいことあったんだ!」

「なんですか?」

「内緒!」

 また内緒か。

私には言えないことなのか。

「あの、松岡さんって夢あるんですか?」
 何故か分からないが、突然そんなことを聞いていた。

「……くるみから聞いたのか。あるよ。ネコカフェを作ること」

 ネコカフェ?

 考えていることとまるで違ったので動揺した。