諦めた夢を古本屋『松岡』が叶えます


くるみさんは私をジッと見てきた。

 何かなと思っていた時、彼女が話しかけてきた。

「あなた、陽和は私の恋人だから」

 それだけ私に言い、本を整理し始めた。

え―と、松岡さんの恋人!

 え―! 

なんで私にそんなこと言うの。

別に松岡さんの恋人とかどうでもいいですけど。

「はあ、分かりました」

 私は呆然と立ち尽くしている私に彼女は言った。

「あなた」

「はい、なんでしょうか?」

「そこ掃除して。汚くなっているでしょう」

 そことは、床掃除を任された。

 確かに汚くなっていた。

全然気づかなかった。