彼は靴を履き、私の所へやってきて服を渡してくれた。
「あ、ありがとうございます」
彼はピヨの所へ行き、ピヨを撫で始めた。
私は彼を見た。その顔は微笑んでいて、幸せそうな顔であった。
私はその様子を見ていた。すると、彼は振り返り私を見てきた。
慌てて目を逸らして私の視界から外し、ネコのグッズを弄った。
うわ、見られたの。
バレたかな?
恐る恐るまた彼を見た。
彼は私を見ていて目が合ってしまった。
気まずかったが、私に話しかけてきた。
「なんだ? なんか用か?」
「い、いえ。あの、着替えたいんですけど、どこで着替ればいいですか?」
「ああ、悪い。そうだったな。ここから、奥の部屋に入って、右手にいくと、洗面所があるから。そこで着替えて」
「わ、分かりました。では服お借りします」

