諦めた夢を古本屋『松岡』が叶えます


林総理大臣は松岡さんを見てから何か言いたげそうに見つめていた。

それに気づいたのか彼は口を開けた。

「……早くいけよ。待ってんだろ」

 今の話が理解できないのか、彼は感情が高ぶっていた。

林総理大臣は椅子から立ち上がって、ドアの方に向かった。

 ドアにはSPか高身長の男性が立っていた。

「じゃあな、陽和」

 林総理大臣は、未完成のネコカフェを見渡して松岡さんの想いを感じていたのか。

数分、立ち止まりネコカフェを眺めていた。

 そして、寂しそうな顔をしてフッと笑っていた。

林総理大臣の顔は、父親の顔になっていて、私が知っている顔とは違かった。

そして、優しく穏やかな表情をしていた。