少し悲しい顔をして彼はニコっと笑顔で林総理大臣にしていた。 その笑顔は自分の心を抑えているように見えた。 この前と同じような笑顔をしていた。 「……陽和。私はお前の気持ち分かっていなかったのか」 「親父」 松岡さんは林総理大臣の名を呼んで、俯いていた。 「……そうか、分かったよ。俺が悪かった。これでもう終わりにしよう。もうお金も送らない、ここにも来ない。だから、最後に私の遺言だと思って聞いてくれ」 林総理大臣はそう言い、松岡さんは俯いていた顔が少しずつ上がっていた。 「なんですか?」