諦めた夢を古本屋『松岡』が叶えます



「そんなことないよ。ちゃんと説明してるし、工事には影響ないから。もしなんかあった場合は、なんとかなるよ」

「……本当かしら?」

 彼女が心配事をしていたのは、ネコカフェだ。

ネコカフェは、こないだ来た林総理大臣と太橋さんの了承を得てから、すぐに太橋さんと話を設けて話を進めていた。

 いろんな手配をして、今古本屋『松岡』は工事をしている最中だ。

 うるさい工事音がする中、私達は居間で身を隠して話をしていた。

「大丈夫だから、心配すんな。くるみ」

 はいはいと呆れたように彼を見てから、彼女は雑誌をペラッと開いて、凛とした表情を浮かべていた。