松岡さんとコバさんは、お互いを大切にしながら接しているんだ。 松岡さんの知らなかった過去。 あんな顔をする人なんて、思わなかった。 私ならあの人を笑顔にするのに。 あれ? え? いや、まさかね。 私は松岡さんを見た。 「どうした?」 「いや、なんでも……」 「顔赤いぞ」 そう言って、松岡さんは私に近づき私のおでこを触った。 「以上ないな。うん? また、赤くなってるな、大丈夫か」 「……」 「ふ―ん、なるほどね」 「え? 何がコバ」 「ひよっちはそういうの鈍感だからね」 「だから何が」