諦めた夢を古本屋『松岡』が叶えます


「大丈夫ですよ、松岡さんなら。コバさん」

「……本当? ひよっち」

 松岡さんは頷いた。

「ああ、だから大丈夫」

「分かった。でも、なんかあったら俺に相談しろよ」

 松岡さんは笑顔で微笑んだ。

「分かった、ありがとな」

「ふん、別に」

 コバさん、素直じゃないんだから。

 私はコバさんと松岡さんの様子を見て、クスっと笑った。

「なんだよ!」

「なんでもないですよ。ふふふ」

「陽琉が笑うなんてな。あはは」

 松岡さんは、笑っていた。

それを見て、コバさんは、安心したのか彼の笑いに釣られるかのように笑っていた。

コバさんの笑顔は、優しくて、太陽のように光っていた。