諦めた夢を古本屋『松岡』が叶えます



「……言いたいこと分かった。ひよっちが、それでいいなら俺はもうなんの反論もしない。でも俺から言わせて。本当にこれでいいの?」

 頬杖をするのをやめて彼は真っ直ぐに松岡さんを見ていた。

 その様子を私は交互に見ていた。

「……ああ、俺が考えたことだから。はっきり言って、ネコカフェを作るのは、親父は関係ないし、ただネコカフェを作るのにあたって了承してくれただけだ」

「……そうかな? それだけならいいけど」

 コバさんは、本当? と疑っている顔をしていた。

「大丈夫だ! 心配するな」

「……ひよっちがそう言うなら」

「はい、この話は終わり。だから、そんな顔するな」

 コバさんは、まだムッとした表情を浮かべて、松岡さんを凝視していた。

私はコバさんを慰めるためにこう告げた。