松岡さんは、コバさんの真正面に座っていたので私はコバさんと松岡さんの真ん中に座った。
「夢を叶えたいっていう、ひよっちの気持ちは分かる。でもなんであいつなんかに……」
コバさんは、右手を握りしめて私が見たことがない怖い表情をしていた。
怒りというよりは憎しみな表情を浮かべていた。
「コバ。言いたいことは分かってる。俺は夢を叶えるならこのチャンス逃したくない。もしかしたら、失敗するかもしれない。でも、一パーセントでも信じてみたいんだ」
私達を交互に見ながら今までにない真面目な顔で彼は言った。
コバさんは頬杖をつき、納得していないような表情をして黙っていた。

