諦めた夢を古本屋『松岡』が叶えます


「なんだよ! ひよっちが、あんな奴の手助けで、夢を叶えるなんて思わなかったよ。本当になんでだよ! ひよっち。俺、わかんねぇ―よ!」

 テーブルをバンと叩いて、コバさんは猫背気味で椅子に座った。

松岡さんは、目を瞑ってまた目を開き静かに口を開いた。

「コバ、陽琉。俺はね、夢を叶えるって。簡単なことじゃないんだと思う。いつも、俺はコバ達に夢は叶うって言っているけど。本当に簡単じゃない。でも、夢は叶うって信じることが大切だと思う。俺は夢っていうのはどんな形にしろ叶えたいと思うんだ。だから、俺はネコカフェを作りたい!」

「……ひよっち」

 真剣な目をして、コバさんは松岡さんを見ていた。

「松岡さん」

 私は立っていたので、コバさんの左隣に座った。