林総理大臣が松岡さんの父親。
林総理大臣は、白髪で少しやつれていて、目元にはクマがあった。
日本のために、仕事を頑張っているのだ。
その姿は、一生懸命に誰かの夢を叶えようとしてくれる松岡さんの雰囲気に似ていた。
「聞いてくれ、陽和さん。俺は会社の経営には詳しいけど、ここでネコカフェと古本屋を融合させるのはどうかなあと思ってたの。でも、陽和さんに言わなかったけど、総理とは昔から付き合いがあってね。総理にそのことについて言ってみたんだ。そしたら、いいんじゃないかって。総理が決めたことではない。ただ、ネコカフェというものに俺が興味を示すようになったんだ」
太橋さんはそう言ったが、それはまるで総理が決めたことのようだった。
彼は林総理大臣を見て話をして下さいと言っていた。
「なんだよ、親父。なんでなんだよ。なんで、いつも。親父が」
松岡さんは、髪だけは整えられていたが、顔は我を失っているようだった。


