彼女はニヤリと意地悪な顔をしていた。
「わ、分かりました」
「まあ、分かればいい」
「そういえば、松岡さんからくるみさんが来るって言ってましたけど、今日はお客さん来ないはずですよね?」
頬を赤くして彼女は照れた顔をしていた。
「別にいいでしょ。たまに来たって。本当は、ここだって、特定の客だけじゃなかったんだけどね」
テーブルに置いてあったコップを片付けようと私はコップを持っていた。
くるみさんの予想していなかった言葉に驚き後ろを振り返った。
「え? どういうことですか」
「あ―そっか。そうよね。ここは、前にも言った通りに私たちの夢を叶えてくれるお客様しか来ないって言ったわよね。でも前は違かったの」

