面接官が私に聞いてきたのは、特技はありませんかという単純な質問であった。
私は特技なんてなかったから。とっさに思い出したことを言った。
早口言葉。
昔から得意だったと思っていたので、特技として言ってみた。
だが片言で全然早口になっていなかった。
面接官一同。
真顔で私を見て、とても良かったです。では次の方どうぞと言い、私の面接は終わった。
とても良かったです。
ただのビジネスの褒め言葉に過ぎない。
その事もあり、あの言葉に目を奪われた。
だから、あの会社がきたのは偶然なのか?
まさか、そうなるように人生はなっているのか? とさえ思ったのだ。
松岡さんのつてだと言っていたけど、彼と会ってから私が会ったことない人ばかりに会っている。
考えて見たら、凄いことなのだ。

