君が嫌いな君が好き

「おいおい…」

久米はやれやれと言うように息を吐いた。

そんな彼に向かって、
「どうぞ、キスしてもいいよ」

私は言った。

「止めてって言ってもなしだからな」

「はいはい」

久米の顔が近づいてきたかと思ったら、
「久米さん、京極さん、そろそろ時間ですよー。

どこにいるんですかー?」

私たちを探しているスタッフの声が聞こえてきた。

「あっ、ヤベ…」

「忘れてた…」

この後に控えている出来事をすっかり忘れてしまっていた。

「続きは終わってからな」

久米はニヤリと口角をあげて笑うと、私の手を繋いだ。

☆★END☆★