君が嫌いな君が好き

「返事はいつになっても…」

「いいよ」

久米の話をさえぎるように、私は言った。

「私、本当に男の人とつきあったことがないからどうすればいいのかわからないの。

たぶん、あなたにいっぱい迷惑をかけると思う。

今だってどのタイミングで返事をすればいいのかわからなかったから、話をさえぎっちゃったし…」

頬に触れている彼の手をおおうように、自分の手を重ねた。

「君が迷惑をかける分だけのフォローはするから大丈夫だよ。

ただし、俺ができる範囲でだけど」

「何よそれ」

私がクスクスと笑ったら、久米もつられるようにクスクスと笑った。

最悪な出会いをして最悪な再会をした結末が、まさかこんな形で迎えられるとは夢にも思っていなかった。