君が嫌いな君が好き

「ま、マジですか…」

「マジですよ」

じゃあ、今の今までの日々は一体何だったんだ…?

結婚の話を聞いてバカみたいに落ち込んだ自分が情けなくて仕方がない。

「その日はお詫びも兼ねての食事会があって、その帰りにバーに立ち寄ったら…」

「えっ?」

何の話をしているの?

久米は私の顔を覗き込むと、
「ビックリしたよ。

センチメンタルな気分に浸っている時に、いきなり“幸せになりたい!”って叫ばれたから」
と、言った。

それは、あの日の話をしているんですか?

結婚式に出席した帰りに立ち寄った行きつけのバーで久米に出会って、売り言葉に買い言葉をやったあの日の出来事を。