君が嫌いな君が好き

「えっ?」

今からどこにですか?

訳がわからなくてポカーンとなっている私に、
「デートの舞台の遊園地に行くって言っているんだよ」

久米はそう言って、私を椅子から立たせた。

「わわわっ…!?」

危うく手元から設定とシナリオが落ちそうになったけど、何とかこらえた。

と言うか、
「今?」

私は聞き返した。

もうそろそろで夕方になるのに、今から遊園地に行くんですか!?

「今から行った方がデートシーンの手直しがしやすいだろ」

久米はそう言って私の手を引こうとしたので、
「ちょっと待って、せめて荷物の整理をしてからにしてくださいな」

私は足元のカバンを手に持つと、彼に連行されるようにその場を後にした。