そう思っていたら、
「デートのイベントは何?

全然リアリティーがないんだけど」

カチャッと、久米がカップを置くと言ってきた。

「り、リアリティー…?」

シナリオに設定してあるデートは遊園地である。

これのどこがリアリティーがないんだ?

むしろ、定番で攻めたぞ?

デートするところランキングの上位にはランクインしてるぞ?

「…本当に恋愛経験がないんだな」

久米が呆れたと言うように息を吐いた。

「はいはい、すみませんね」

どうせ、彼氏いない歴は年齢と言うヤツですよ。

それ故にデートシーンにリアリティーがなくて申し訳ありませんね。

「行くぞ」

心の中でブツクサと文句を言っていたら、久米が椅子から腰をあげた。