君とまた、出会う夏



なんでもないよって意味を込めて。



「……HRでね、文化祭の話を先生がしてたよ」


「あー、もうそんな時期か。楽しみだね」


「ね!みんなが話してたのはね、メイド喫茶とか、お化け屋敷とか、あとはねぇ……」




高校入学後初めての文化祭に心を弾ませている様子の莉子。


それに同調しながらも、少しだけ冷めた気持ちでいるあたし。