君とまた、出会う夏




あたしはしゃがみこんで、入り口の側に生えている小さな花を摘んだ。


決して綺麗ではないけれど、それでも、一つ一つがまっすぐに立っている。











遠い昔の記憶が蘇る。



一匹の猫が、道路の端の花を好いていた。




近くに花が咲いていると、決まって足を止めるからだ。