君とまた、出会う夏




「私、紫苑ちゃんのいいお母さんになれるように頑張るからね」



ゆっくり微笑む彼女を見て、あたしの中のなにが切れた。





「あたしのお母さんに、あなたはなれないよ」





進まないで。

あの日から止めてきた時間を動かさないで。











罪悪感と後悔で押しつぶされそうな胸をつかんで、あたしは駆け出した。















ごめんなさい。



あたしが、壊したくせに。