「私達、優しいから。零華。一言残したいことはある?」

ある。
凛に、残したかった言葉。

3年間、想い続けて。
想ってて。

伝えられない、叶えられない、この想い。

ふと、思いついた。
零華時代に覚えた、あの短歌。

「恋すてふ 我が名はまだき たちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか」

百人一首の41番の歌だ。

実は、『00』が凛を好いているのを知っている者が、リュックサックに彼の写真を入れたままにしてくれたのだった。