そこには、亡き従妹である零華の面影があった。

優しくしてくれた親戚。
仲良しだった親戚。

そして、彼女は、両親に生命を奪われた。

それは、親戚であった彼等しか知らない極秘情報だった。

そこを思い出しても、どうにもならないのだと分かっていたので、彼は下げていた顔を上げた。

彼は、目を疑った。

目線の先には、亡き零華の面影をした白衣の少女がいた。

「玲………?」