(姉ちゃんが死んでから、もう、16年か。)

少年-『00』の居候先にいた-は、ふうっと溜め息をついた。

ここで言う姉ちゃんは、本当の姉ではなく、従妹(いとこ)のこと。

両親は科学者で、彼女自身は百人一首の競技歌留多が得意な子供だった。

彼女の名を、零華と言った。

あの頃はビックリしたなと彼は回想し始めた。

零華に瓜二つなクローンであった玲(『00』)。

また会いたいななんて思っていた。