(今のは、私の…………オリジナルの過去なの………?)

窓の外を見てみた。
だが、何かが違う。

(あんなビル、あったかな?)

いや、無かった。
少なくとも、『00』が眠らされる前には。

(私、確か、強い電流を流されて、気を失い続けてた?)

記憶の中では、零華は死んでしまった。
だが、『00』は今、生きている。

実は、『00』に流れた電流は、零華に流れたものよりも少し弱かった。
それが、永眠と植物状態の違いだった。