『御垣……………』

たった2文字を聞いただけなのに、零華はそれを取る。

これは、百人一首で唯一火が出てくる歌だ。

さっきの『恋すてふ』の歌と『御垣守』の歌は、特に零華は好んでいた。

何枚も取っていくうちに、手持ち札は無くなっていく。

「有難う御座いました。」

相手の札を何枚も残し、零華は歌留多の束を持って畳から離れた。

「悔しいっ!また零華に負けたわ。本当、悔しいっ!!!」

対戦相手もそこそこ強かったのだが、零華には歯が立たなかった。