時計の秒針の音が響き渡る。

カタンカタンと、教室の床を踏み込む足音だけが聞こえる。

ザワザワとしていたクラスメイトも、黙り込んだ。

「えーーと。」

黒板の前に立った途端に、ほとんど言う事を忘れてしまった。
(頭真っ白って事)

一度、黒板の方を振り向いた。
黒板には、白いチョークで、『玲』と書かれていた。

「私、玲です。よろしくお願いします。」

ペコリとお辞儀をして、スタスタと空いている席に座った。