「玲ちゃん。」

お母さんが、玲に声をかけた。

「もう、8時だけど………遅刻しないかしら?」

「え!?」

腕時計を見た。
8時だった。
学校には、8時半までに行かなくてはならない。

「うわっ!行って来ます!」

玲は、急いで靴を履いて出て行った。
そして、慣れない道を、慣れない靴でかけて行く。