「おい薫ぅー!お前の机になんかあったぞっ!!」


会社について早々、同僚の神山文太が興奮気味で話しかけてくる。


文太の事だからまた冗談を言って俺の反応を楽しんでるに違いない。



「えー、マジで言ってる?...お前嘘ついてんじゃないのか」



「はあー?wマジだしっ!紫の封筒に紫のハートシールの...」



「紫苑さん?」



胸が大きくドクンとなったのが分かる。


紫色の手紙はほぼ100%で社長の紫苑さんのものだ。


リストラされるのではないかと脳内にその思考がよぎって焦る。


走ってデスクに向かい、その姿を見つけた。



「薫クン。ほんとだったでしょ?」



「ああ、」