「何が言いたいんだよ」


「だって……」


「ん?」


「だって、あのときの蒼ちゃん、あたしのことを『妹』って……」


「あのとき?」



そう言いながら首を傾げた蒼ちゃんに、さらに説明する。



「まだ蒼ちゃんと付き合う前だけれど、あたしが蒼ちゃんのアパートを訪ねたとき、蒼ちゃんは女の人と一緒に帰って来て、その人にあたしのことを『妹』って言ってた!」


「……」



あたしの言葉に眉を寄せた蒼ちゃん。



「覚えてない? あたしが学校帰りに蒼ちゃんのアパートの部屋の前で待ってて……」


「覚えてるよ」