「ねぇねぇ、蒼ちゃん」 「ん?」 「これ見て!」 「何だよ?」 蒼ちゃんのアパートに遊びに来たはいいけれど、蒼ちゃんは今仕事が忙しいのか、家にまで仕事を持ち帰ってきていて。 ずっとパソコンとにらめっこしている。 邪魔しちゃダメだってわかってはいるけれど、やっぱり寂しくて。 ちょっとでいいからとあたしの方を見てほしいと思って、できるだけ明るく声をかけてみた。 そして蒼ちゃんが振り向いた瞬間── 「っ!」 蒼ちゃんは声にならない声をあげる。