一番星シリーズ～おまけSS

あたしも優太に出会うまでは、男の人をこんなにも好きになるなんて思いもしなかった。


そう言いたかったけれど、今は優太のその先の言葉が気になってしまったから、それをぐっと堪えながら優太の横顔をじっと見つめる。



「こんな風にバスケよりも大切なものが、大切な女性(ﾋﾄ)ができるなんて思わなかった」



優太はそのまま足を止めて、体ごとあたしの方を向いた。



「出会った頃からずっと俺の心の中は絢華でいっぱいで、付き合い始めてからは俺にとって絢華は何よりも大切な存在になってた」



これ以上ないという愛のこもった言葉を聞いて、胸の奥がきゅんと疼き、瞳が熱くなってきたと思ったら、じわりじわりと滲み出てきた涙のせいで視界が歪んでくる。