一番星シリーズ~おまけSS

「ええっ!? あたしだなーって何?」


「いや、いつもの絢華だったっつー話」



優太の言っていることがよくわからなくて首を傾げる。



「ははは」



そんなあたしに優太は笑うだけで。



「ほら、もうすぐ着くぞ」



そう言われてまた窓の外に視線を移すと、目の前には広い空と海が広がっていて。


すぐ目の前に海があることに気づく。



「わっ! 海だ!」



窓にかじりつくようにぺたりと掌をつける。


そしたらまた後ろからぷっと吹き出す声が聴こえてきた。



「本当に絢華は可愛いよな」


「え!」



優太の方を見ると、いつにも増してやさしい瞳をしていて、胸がきゅんっと締め付けられる。