その瞳を見ていられなくて慌ててそらしたけれど、この距離で見つめてくるなんて本当に心臓に悪い!



「すず、早く」



必死にバクバクとうるさい心臓と戦っているあたしに、蒼ちゃんはまた急かしてきた。


いつまでもこの距離にいると心臓が壊れるかもしれない。だったら……


そのままぎゅっと目を閉じてパクパク……とポッキーを食していく。


そしてぶつかった柔らかくてあたたかい壁に、またドキンッと鼓動が跳ねる。


それと同時に蒼ちゃんの舌があたしの咥内に侵入してきて、食したポッキーを掬い上げる。


いつの間にかあたしの腰に回っていた蒼ちゃんの手にぐいっと引き寄せられて、唇だけでなく身体も密着しながら、掬い上げたものと一緒に蒼ちゃんの舌もあたしの咥内から出ていった。