けれど強制的に唇の隙間をぬって押し込んできたそれを受け入れるしかなくて。


さらに熱くなる頬を両手で覆いながらぱくりと咥えた。


けれど蒼ちゃんの顔があまりにも近い位置にあることに気づいて、あたしの心臓はバクバクと大きな音をたて始める。



「すずから来て」



ポッキーを咥えながら器用に話す蒼ちゃんは、自分から食べるつもりはないらしく。


うう、あたしからなんて恥ずかしすぎるよ。


けれど咥えているポッキーがだんだんふやふやになって折れそうになってきたからパクパクと少しずつ進んでいく。


ちらりと蒼ちゃんを見ると、



ドッキーンッ!



あまりにも真っ直ぐな瞳があたしを見つめていて、あたしの心臓は悲鳴のような大きな音をたてた。