次の日ー。

私たちはいつも通り一緒に話しながら学校に来た。
けど・・・。
「よっ、お二人さん」
教室に入るや否や、いきなり望月が私たちに近づいてきた。
「望月くん・・・お、おはよう?」
「ははっ、白坂〜なんで疑問形?」
うん、疑問形にもなるよ。
だって・・・。
「あんたが学校で私たちに話しかけてくるなんて初めてだもん。ねぇ雪音?」
「うんうん。びっくりしちゃった」
「そーかぁ〜?別にフツーだろ?昨日のことがあったんだしよ」
まぁ、そっか。
「かもね。じゃあ、数学の課題見せてよ。私やってないんだ」
「あっあたしも・・・」
ため息をつく望月。当然か。
「ったく・・・なんなんだよ、この変わりようは。わーったよ」
「ふふっ。ありがと」
「っ・・・おう」
「?なんで赤くなってんの?」
私がそう言ったら、望月は顔をそらしてしまった。
「べ、別になんでもねーよ!」
「そう?」
「あははっ、望月くんもしかして〜・・・惚れちゃった?」
はっ!?いきなり何言ってんの雪音!?
「はあぁぁ?何のことだよ?」
「ふふっ、なぁんでもないよ!」
なんか雪音の表情がニヤけてる。
「〜〜っ!んとに、何なんだよ・・・」
やっぱりまだ赤い。
キーンコーンカーンコーン・・・
ヤバっ!
数学1時間目じゃん!
「望月!早く見せて!始まっちゃう!」
「あ、そっか。ちょい待てよ〜」
私たちは望月について行って、彼の席で見せてもらった。
「いいなぁ、瑠奈と雪音。望月くんに話しかけられてる」
「ねー。うちらには一切振り向かないのに・・・」
女子たちがコソコソ言い合ってる。
女の嫉妬って、いじめとかに繋がるんだよね。
普段一緒に楽しく会話しても、どうせ裏切られる。
恋愛なんて、相手を裏切る原因にしかならない。
あーあ、この後から私は女子のそういうのに耐えなきゃいけないんだなぁ。
「・・・な!・・・るな!瑠奈!」
そう考えてたら、雪音に呼ばれてることに気づかなかった。
「あ・・・雪音、何?」
「何、じゃないよ。瑠奈、またなんか考えてたでしょう?」
やっぱり雪音はすごいね。
当たってる。
「・・・うん」
「あとで話聞くから」
「ん」
「なるほどね〜。高坂ってマジで昔の俺と似てるわ」
「・・・どういうこと?」
すると望月はニッと笑みを浮かべた。
「文字通りの意味だよ。俺と高坂は似てる」
「・・・ふーん。あっそ」
それだけ言って私は自分の席に戻った。
私と望月が似てるって・・・どういうこと?
冷たいところが?
そんなわけない。
だって望月は、明るくて私と正反対だもん。
でも・・・私と似てるっていうときの彼はなんだか、

怖い。


そう感じるのは、私だけ?